音楽教育がある島とない島

こんにちは、永田です。(@ trombonemusic11)

フィリピンの学校には音楽の授業がありません。マペという美術、体育、音楽を合わせたような授業はありますが音楽を指導できる先生がほぼ0に等しいので教科書を使ってコレはヴァイオリンです。という授業がなされていて楽器の演奏はありません。ほとんどのフィリピンの子ども達は音楽教育、楽器に触れることなく大人になっていきます。

一方、日本ではどうでしょうか?幼稚園で鍵盤ハーモニカ、鼓笛を経験して、小学校でハーモニカ、ソプラノリコーダー、器楽合奏。中学校でアルトリコーダー、合唱。高校でも1年間は音楽があるので最低でも10年は自然に音楽教育を受けていることになります。

音楽が人々にたらすモノ、教育効果は何なのか。有るのと無いのではどんな差があるのか。

音楽の効果は人を励ましたり、心を落ち着かせたり、また鼓舞する為に戦争にも使われてきました。また教育的には集中力をつけたり、規律を作ったり、チームビルディングにも効果的だと思います。

私が最初にフィリピンの子ども達を見たときに秩序がない状態だなと感じました。列を作って座れない、人の話を聞くことができない。あまり言いたくないけど、ないもの尽くしでした。

もちろん国が違うし文化も異なるので日本と同じに考えたり比べるのもどうかというところですが、子ども達は秩序のある状態を経験したことが無いというのもひとつあるかなと思いました。知らないことはできなくて当然。なのでたくさんのことを経験してほしいなあと思いました。

私は音楽を通してたくさんのことを伝えていきました。練習しているときに話を聞かない子がいた時に質問してみました。

もし君が先生だったとして話を聞いてくれないとどんな気持ちになるか想像できる?

その子の答えはSad (悲しい)と答えていました。

それからは私が話をするとしっかり聞いてくれたり、周りに話してる子がいたら自ら注意したりするようになっていきました。どんな子どもでもこの様に想像できると行動も変わってくるのが面白いところなのです。

私は日本から寄付で集められたソプラノリコーダー、アルトリコーダー、鍵盤ハーモニカを使って指導していました。私の編曲した楽譜は4つのパートに分かれています。
時々、同じメロディーを違う楽器が一緒に演奏する時があったり、伴奏パートからメロディーに移ったり、メロディーから伴奏に移ったりするように作っていました。合奏の中で一番メインとなるメロディーを担当する時は立って演奏してもらったり、ココはアルトリコーダーと鍵盤ハーモニカの2番パートが同じことを演奏しているから注意深く聴いてみて、と伝えると子ども達も耳を傾けて聞いていました。こうした音楽教育活動の中で子ども達が成長していくのを毎日感じながら楽しく過ごしていました。

そして私がフィリピンに来て半年の2014年3月。日本からフルート、クラリネット、アルトサクソフォーン、トランペット、トロンボーンの寄付が集まり12名の小さな吹奏楽を始めることができました。

NPO法人セブンスピリットの紹介動画の中に子ども達が演奏するオブラディ・オブラダが入っています。ぜひご覧ください!

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